カテゴリー: 02:サイエンス小咄

サイエンス小咄:天文学者の恋

星野和男と町野あかりある秋の夜。郊外の高台から夜空を見上げる二人。月のない澄みわたった夜空には満天の星空が広がっている。彼は彼女に優しく語りかけた。「なんだい? 大事なことって」「あの・・・・」彼女は…

サイエンス小咄:トリノ君の記録

夏の運動会を数日後に控えたある日の午後、学校から帰った少年はランドセルを放り出すと、息を切らして叫んだ。 「大変だよお母さん、今日の記録会で1組の光君が持っていたかけっこの記録を、3組のトリノ君が破っ…

サイエンス小咄:ある物理学者の昼食

ある日の遅昼の食卓。 「おい、そこの醤油の横にあるダークマター取ってくれ。」 「え・・。どこにあるの?見えないわよ、自分で取ったら」 「そこにあるだろう、ああ、そこのブラックホール印マヨネーズの後ろに…

サイエンス小咄:数の素(かずのもと)

ある老夫婦の夕食。「オイ、俺の見つけた数の素どこだか知らんか?」「味の素なら食卓の上に出ているはずよ」「味の素じゃない、数の素・・いやいや素数じゃ」「ソースなら冷蔵庫に入ってるわよ」「違う違う、ソース…